退院

 朝晩だいぶ寒くなる日が増えてきましたが、日中は暑く、温度調節が難しい日が続いています。

 今年は夏頃から、感染症(新型コロナ、インフルエンザ)も流行したりしたせいか、担当している利用者さんで体調を崩し入退院する方が、例年より多くいらっしゃいました。

 6月に脳梗塞で入院し、リハビリをして今月自宅に帰ってくるAさんという男性を、新しく担当することになりました。麻痺はほとんどなく自分でできることが多くありましたが、心臓疾患や糖尿病などたくさんの病気も患っていて、様々な見守りは必要な方でした。

 紳士的で穏やかな方ですが、退院に向けて「あれもこれもしなきゃいけない」「薬は自分で飲み忘れなくできるから、退院したら自分でやる」「迷惑かけないように自分で全部やる」という感じで話して下さいました。

 退院に向けてのお話をしていると、ご本人がいろいろしなければならない仕事や役割が入院のため滞っており、気持ちが焦っているようでした。

 病院はバリアフリーで目も届いているが、自宅は段差がたくさんあり、つかまれない所などもいろいろあり、病院で動けていたようには意外と動けないこと、ご家族も常に付き添う訳ではないので何かあってもすぐ手伝ってもらえないことなどを説明し、退院してしばらく慣れるまでは慎重に動いた方が良いことをお伝えしました。

 私の骨折・入院・手術・リハビリの体験談も含めてお話ししたので、信ぴょう性があったのか素直に受け入れて下さいました。

 病気のために飲み忘れてはいけない薬が出ているので、目で確認できるように薬カレンダーを使って欲しい、と病院からも話をしてくれて、使っていただけることに。訪問看護のサービスも導入することになりました。

 家の構造から付けられなかった手すりも、場所を少し変えてレンタルの置き型手すりを設置するなどして対応しました。

 Aさんは今月なかばに退院され、ご本人も「転んでまた入院しないように」と自宅で慎重に動いて下さり、少しずつできることが増えたりして前向きな気持ちになっているようです。

 退院に向けて病院とも連携をとって退院後の準備をし、退院後も病院や看護・介護サービスと連携をとって、自分が思い描くような生活が自宅でできるよう支えていきますので、ぜひ些細な事でもご相談下さい。